生物研では先端ゲノム研究により、病気に強く食味も良く栽培し易いイネや、霜降り割合が2倍にもなり柔らかくて美味しい豚肉、遺伝子組換えカイコにより美しく発色する高機能シルクなどが作られており、農業の分野における科学技術の進歩に目覚ましいものがあることを実感しました。何より、スギ花粉症治療米の研究が進んでいることには驚きました。国民病である花粉症を先端農業技術で克服できることは本当に素晴らしく、花粉症に悩む多くの人々のために一日も早い実用化が望まれます。
農研機構では、大粒で種なし、果皮が薄く渋みもないために皮ごと食べられ、欧州ブドウの肉質とマスカット香のあるシャインマスカットを生み出されています。その他、糖度が高くておいしいサツマイモ「べにはるか」や、晩生品種で食感に優れ糖度が15%近くまで上がるナシ、「甘太(かんた)」など、農研機構の多くの成果物を実際に食べさせていただき、大きな進歩を実感しました。
GPSや通信技術を活用した、トラクタや田植機、稲刈り機などの農作業ロボットを見てその進歩に驚きました。実際にトラクタロボットによる耕うんを目の当たりにし、ドローンにより圃場の上空から植物の生育環境を把握したり、消毒などを行う様子は、まさに未来の農業の姿を見るようでした。
塚田農場では、一台の田植機とコンバインで120ヘクタールもの稲作を行っており、さらに米粉のパンやケーキを作って販売していました。IT化により水や温度の管理をしていることも先進的で、全国に同志を求めて農業の将来を研究していることもたいへん素晴らしいと感じました。