地方の声の響く政治@


2015/09/24

司法制度調査会法曹養成制度小委員会

 戦後最長の通常国会も会期末を迎えようとしていますが、シルバーウィーク・連休明けの残り僅かな合間に、朝から各種部会が開かれています。永田町周辺のイチョウ並木から落ちた銀杏の独特な香りが漂うなか党本部へ向かい、先週に引き続き開催された司法制度調査会に出席しました。

 司法試験合格者数をめぐる問題が先週から議論されていますが、昨年4月に提出された党としての提言(平成28年までに1500人程度を目指すべき提言)と、これを踏まえた法曹養成制度改革推進会議の決定に沿わない合格者数(1850人)を合格させたことに対して、弁護士資格を持つ議員からは、いつものごとく厳しい批判が噴出していました。

 司法サービス拡充による自律的事後チェック型社会の充実を目指すとともに、法曹人口が多い諸外国との厳しい国際競争を展開していかなければならないなかで、優秀かつ多様な特質を持つ人材確保を目指すべきであるにもかかわらず、単に合格者数を減らせばいいという議論には賛成できません。
 
 法曹人口の大枠を政策的に示すことは責任ある政府与党として必要なことではありますが、具体的な数値を出してそれに従わせるようなやり方は、優れた法曹を確保することと相入れません。
 むしろ、一定程度法曹への門戸を広げ、法曹としての質が担保された有資格者が自由市場原理の中で競争するところに、法曹の向上があるのではないでしょうか。

 合格者発表と同時に報道された試験問題漏洩について、司法試験問題の作成者とロースクールの教授、さらには採点を兼任している者までいるという状況は、著しく公平性を疑わせるものです。

 予備試験の導入や受験機会の変更、短答試験の科目の縮小など、司法試験制度の変更に翻弄される多くの法科大学院生たちを見てきた者として、優れた若者が積極的に法曹を目指すような公平・公正な試験制度をはじめ、法曹養成の今後の在り方について積極的に発言していきたいと考えています。


司法制度調査会の様子

合格者数と漏洩問題について糺


 11月4日に上場を控える日本郵政グループと所管省庁の総務省・金融庁から株式売り出し、ゆうちょ・かんぽの限度額、民営化委員会の審議状況についての説明を受けました。出席議員から、郵政民営化実現に向けてのスピード感がないのではないか、限度額引き上げについて合理的な説明を要求したい、地方創生との具体的な連携策を聞きたいなどの声が上がっていました。

 上場を控え、どうしても株価や株主への対応等への議論が集中していた感が否めませんでしたが、上場の前後にかかわらず、ユニバーサルサービスの維持など、利用する国民の利便性を第一に考えた運営がなされていかなければなりません。民営化への移行が、この趣旨に反することの無いようにしっかりと議論していきたいと考えています。


上場を今秋に控え、多くの関係者が議論に参加