2017/03/01

収入保険事業に関する法案が農林部会で了承されました

農業経営の問題は、自然を相手にするという性質上どうしても収入が不安定であるというところにあります。これを緩和するための収入保険事業の検討がおこなわれてきたところ、本日の農林部会において、収入保険の導入を可能とする「農業災害補償法の一部を改正する法律案」が了承されました。

 現行の農業共済制度は、自然災害による収量減少が対象で、価格低下等には対応しておらず、対象品目も限定的で農業経営全体をカバーするようなものにはなっていませんでした。そこで、農業経営のセフティネットとして農業経営者ごとの収入全体に総合的に対応し得る、保険制度が検討されてきたわけです。

 収入保険は任意加入で、その対象者は青色申告を行っている農業者に限られ、農作物共済等の類似制度との重複加入はできません。したがって、当該保険制度が農業者においてどのように評価されるかが重要なポインになります。

 今日承認された法案に基づいて、委員会審議が行われることになりますが、画期的な保険制度として農家に安定した収入をもたらし、農業に活力を生み出すものとなってもらいたいと願っています。